浜比嘉島は、琉球開闢の祖神、アマミチューとシルミチューが降臨したという伝説が残る地で、「神の住む島」とも呼ばれています。
集落には、神を祀り祈る拝所や御嶽が点在し、今なお祈りと祀りの年中行事が数多く行われているとか。島の北部にある「東(あがり)の御嶽」は、そのひとつ。

 

旧暦の6月28日と8月28日に、海が時化(しけ)ることを祈る「シヌグ祭り」が
行われることから「シヌグ堂」の名でも知られています。
凪(なぎ)ではなく、時化を祈願するという不思議な祭り。
これは、琉球三山時代、戦に敗れた中山の武将・平良忠臣たちがここに身を隠し、
敵陣が海を渡れないよう時化を祈願したのが由来となっているようです。

 

生い茂る森のほうへ向かって進むと、目に飛び込んでくるのは、
大きなガジュマルの木と祠。木の枝や根が絡み合う様子が神々しく、
木漏れ日が形どる光の模様も実に神秘的です。
神聖な雰囲気に思わず祈りを捧げたくなるような、「神の住む島」の一面を感じられるスポットです。

 

 

木漏れ日が形どる光が神秘的な「シヌグ堂」

東の御獄(シヌグ堂)

所在地/沖縄県うるま市勝連浜229

電話/098-923-7182(うるま市教育委員会文化財課)