うるま市の具志川地区、安慶名にある国指定の史跡「安慶名城跡(あげなじょうあと)」。
外側からは森にしか見えず、少しミステリアスな雰囲気が漂うのが安慶名城跡の特徴の一つです。

14世紀頃に安慶名按司(あげなあじ)によって築城されたといわれています。

城の北に天願川が流れており、別名として「大川」と呼ばれていたので「大川城」という別名もあるそうです。

城跡のなかは様々な植物が生えており、そこには石の階段が上まで伸びています。

まるで、ジャングルの中の遺跡のようです。

琉球石灰岩でできた岩山の、自然の地形を活用し、城壁が作られています。

城壁は「野面積み」という、自然石を使って石垣を積み上げる手法が採用されています。

小さくて丸い、それぞれが違ったカタチをした石垣は、石を切り、

精密に組み上げられたものとは違った、素朴な風情を感じます。

頂上から見下ろせるのが「安慶名闘牛場」です。うるま市は闘牛が盛んな町。

県内の大きな大会「全島闘牛大会」の会場に指定されていたほど。

近年は「石川多目的ドーム」の完成により、使用されることも少なくなりました。

安慶名城跡をバックにした闘牛場は、勇壮な雰囲気が漂います。
手前の壁に残る、当時の広告が、ノスタルジーを感じさせます。
自然の中にある城跡は、どこか素朴な表情のなかに勇ましい一面を魅せてくれます。
敷地は安慶名中央公園内にあり遊具なども設置されているので、お一人でも、家族でも楽しめる遺跡です。

緑溢れる森に隠れた城跡 安慶名城跡

安慶名城跡

所在地/うるま市字安慶名1045

電話/098-973-4400(うるま市文化課)

駐車場/安慶名中央公園