勝連城10代目城主・阿麻和利(あまわり)の激動の半生を描いた、

現代版組踊「肝高(きむたか)の阿麻和利」。

その舞台に立つのは、うるま市内の中学1年生から高校3年生の生徒たち。

公演を控えた彼らの練習をちょっとのぞいてみました。

真剣な面持ちで一所懸命に稽古に励む生徒たち。

そのひたむきな眼差しからは本番に挑む情熱が伝わってきます。

 主人公・阿麻和利役の佐久本宝さんに、役作りなどのお話を聞きました。

「まずは、肩を張るなど(堂々とした)歩き方を研究しました。

また、阿麻和利のお墓や一門がまつられているところに行き、勉強しました」

「良かったよ」「今回はどうしたの?」と公演を観た人から直に感想を聞くたびに、

主人公としてのプレッシャーを感じるそうです。

「阿麻和利の悪いところ、良いところなど、もっと人間性を表現していきたい」

素敵な笑顔の裏に、凛とした決意がみなぎっていました。

阿麻和利に嫁いだ琉球王・尚泰久(しょうたいきゅう)の娘、

ヒロイン・百十踏揚(ももとふみあがり)役の勝連里沙子さん。

「実在の人物なので、本を読んだり、お墓を見に行ったりして百十踏揚について調べました」

小学5年生の時に舞台を見てから、ずっと入りたいと思って入団。

最初は、発声のための筋トレなどの練習がキツかったそうです。

「今後は、後輩たちに教えていかないといけない」と、

綺麗な瞳からは、強い責任感が伺えました。

男性アンサンブルを担当する新里裕樹さん。

熱心に後輩たちに踊りの練習を教えていました。

「練習はきついけど、達成した時の気持ちが嬉しいです」

「すごかったよ!」と周囲からの言葉が励みになっている様子。

また、リーダーになって責任感が生まれ、コミュニケーションも上手になったようで、

「自分自身が成長できた。続けてきて良かった」とその想いを語ってくれました。

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演出を手がける藏當慎也さんは、「肝高の阿麻和利」の卒業生。

立ち上げ当時の演出家・平田大一さんから演出を引き継ぎました。

舞台に立ったご自身の経験と、

子どもたちからの提案を交えながら、一緒に舞台を作り上げているそうです。

「子どもたちは、公演を重ねていくごとに達成感を得て、一年一年成長しています。

年度始めの公演と卒業公演では、成長の証しを見ることができますよ」と

見どころを教えてくれました。

16年目を迎える現代版組踊「肝高の阿麻和利」。

7人からスタートし、今では200人あまりの生徒たちが舞台に立っています。

うるま市の生徒たちが展開する、壮大でエネルギッシュな舞台。

県内外の多くのファンを魅了し続けています。

琉球浪漫とともに、彼らの懸命に演じる姿と溢れる情熱を、

ぜひ、うるま市で体感してみてください。

6月13日・14日、9月26日・27日、11月21日・22日に、

うるま市勝連の「きむたかホール」にて上演されます。

中高生が繰り広げるパワフルなステージ、現代版組踊「肝高の阿麻和利」

あまわり浪漫の会

所在地/うるま市勝連平安名2925-1

電話/098-978-0608

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