うるま市赤野、天願川の河口近くに

外人住宅を改装した、

隠れ家のように佇むお店「café PIPINEO」があります。

「café PIPINEO」の一番人気は、

アメリカ人のお客様が「本場よりも美味しい」と絶賛するシナモンロール。

実は、シナモンロールはオーナーの伊藤幸恵さんの大好物だそうで、

「『これを食べに行く!』という目的になる

一品を作りたかったんです」とメニュー開発時を回想。

様々な国や地域で食べ比べてたどり着いた伊藤さんのシナモンロールは

全くの別物と言っても過言ではありません。

固めの生地にとても甘いアイシングがかかったものが多いシナモンロールですが、

伊藤さんのものは、ふわふわのパンに甘さ控えめのシナモンペーストが巻かれています。

その上にクリームチーズ入りのアイシングがたっぷりとかかり、

優しい甘さのやわらかい食感で、

2個、3個と食べたくなるほど。

地元沖縄からアメリカ、アジアからの観光客問わず大人気で

早いときにはランチタイム前に売り切れてしまうこともあるのだそう。

「愛される商品になりました」と伊藤さんは笑顔で語ります。

こちらはランチメニューのイカスミカレーセット。

ランチは5種類あり、季節ごとに変わるメインとスープ、ライスまたはパンに

ドリンクが付いています。

黒いルーの中にはイカの身や、

プチプチとした歯ごたえが楽しい香り高いスパイス“クミン”が隠れています。

沖縄では汁物にして食べられることが多いイカスミはカレーに、

煮付けで出されることの多い三枚肉は表面がパリッとした焼き料理に変身。

沖縄料理で使われる定番の食材をPIPINEO流にアレンジしています。

ちなみにこの日のスープはうるま市産の黄金芋を使い、

ビーツで色付けしたクリームをアクセントにたらしたもの。

「できるだけ、沖縄で、うるま市でしか食べられないものを出そうと心がけています」

優しい口調の中にこだわりが感じられました。

店内には大きな観葉植物を配置し、

思わず深呼吸したくなるような雰囲気。

「グリーンが好きだから、ほっと一息つけるような空間作りを心がけています」と

伊藤さんは優しい笑顔で語ります。

「小さい子供連れだとなかなかカフェに行けない」という声を聞いて、

スタッフルームを改装して人工芝が貼られた座敷席を作成。

この日も赤ちゃん連れのママ会が開かれており、

伊藤さんの思いがしっかりとお客さんに届いていることが伝わります。

岩手県出身の伊藤さんはマリンスポーツが好きで、

夫婦でよく沖縄を訪れていたことがきっかけとなり、

「これからの人生は好きなところで暮らしたい!」と12年前に移住を決意。

「北部でも南部でも行きやすいように、できるだけ沖縄本島の真ん中に住もう」

と、うるま市を選択したそう。

そして2009年に「café PIPINEO」をオープン。

「うるま市は住みやすい。自然と街がミックスした雰囲気がすごく気に入っています。

伊計島もすぐ近くにあってきれいな海が楽しめるし

お客さんものんびりしている。愛着があってもう離れられない」

『真ん中』という理由で選んだうるま市は

今や伊藤さんの心をとらえて離さない存在に。

「これからもどんどん新しいものを取り入れてメニューの開発もしたいし、

地元客、観光客問わず対応できるようにしたい」。

笑顔でてきぱきと動き回る伊藤さんとともに、

「café PIPINEO」も進化を続けていくのでしょう。

 

 

世界の味を食べ比べてたどり着いた究極のシナモンロール 「café PIPINEO」

café PIPINEO(カフェ ピピネオ)

所在地/沖縄県うるま市赤野230-1

電話/098-974-1727

営業時間/11:00~17:00(ラストオーダー16:30)

定休日/日曜日

http://pipineo.ti-da.net/

掲載日 2017年10月6日