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「あなたが考える“うるま市らしさ”とは何ですか?」

その問いに、悩み、考え、そして、答えを見つけ出した人々がいます。

2015年晩夏に始動した「d design travel WORKSHOP in URUMA」プロジェクト。

時を超えて愛され続け、そしてデザイン性にも優れているモノやコトをコンセプトにした、

「ロングライフデザイン」を提唱するデザイン活動家・ナガオカケンメイさん率いる、

D&DEPARTMENT PROJECTの編集部指導の下、

一般市民がうるま市の魅力を見いだし、発信する観光情報紙制作のプロジェクトです。

参加する一般市民ライターには、大学生や会社員、ヨガのインストラクターなど、

年齢や職業もさまざまな24人が集結。

編集者でもなく雑誌記者でもない参加者たちが、“うるま市らしさ”をテーマに、

3回のワークショップ、取材、原稿執筆を経て、制作を進めてきました。

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ただ、取材や原稿執筆の経験が初めての参加者たちにとって、

完成までの道のりは、決して平坦ではありませんでした。

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ワークショップの一場面。

参加者たちは、“うるま市らしさ”を熟慮した上で取材先を選び、

編集部を交えた皆の前でプレゼンテーションを行います。

中には、「いや、これは他の地域にもあるから、うるま市らしさではない。

もっとうるま市らしさをよく考えてください」と、

編集部から厳しい言葉が告げられることもありました。

その言葉を受け、参加者たちはうるま市らしさをとことん追求し、取材先を決定。

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ワークショップで、取材の申込方法や事前準備、取材のマナーを習った後は、実際に取材がスタート。

「ちゃんと取材できるのか」、皆さんの不安と緊張がこちらまで伝わってきます。

しかも、自前のカメラで撮影も行うので、魅力を伝えられる写真が撮れるかドキドキ。

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店主のこだわり、店のコンセプトなど、事前に準備した質問を投げ掛けます。

そして、話をしっかりと聞き、ノートにメモを書き留めていきます。

取材後は、内容をまとめて原稿を執筆。

編集部から何度も何度もチェックを受け、原稿を完成させていきました。

その後、仕上がった原稿を編集部が紙面デザインに組み上げていきます。

 

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そして…2016年3月、ついに、うるま市観光情報紙「d design travel WORKSHOP URUMA」が完成。

インパクトのある表紙は、昔から大衆娯楽の一つとして親しまれ、

そして、うるま市が最も盛んな地域として知られている「闘牛」をモチーフにした絵柄。

闘争心むきだしの2頭の牛が、角を突きたて、正面からぶつかり合う様を表しています。

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全16ページの中に、

SIGHTS、RESTAURANTS、CAFES、SHOPS、HOTELS、PEOPLEの6つのカテゴリーで、

24人が見つけた、それぞれの“うるま市らしさ”が紹介されています。

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PEOPLEのカテゴリーには、市内外で活躍されている方々が登場。

これまで歩んできた軌跡や、うるま市の未来のことなど、

じっくりと時間をかけて取材をし、それを自分の言葉に変え、文字にしていく…。

本当に“知の結晶”です。

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3月4日には、完成した「d design travel WORKSHOP URUMA」が、参加者たちの手元に届けられました。

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初めて完成形を手にした参加者たち。

一人ずつ手渡されると、皆さん嬉しさのあまり、この笑顔。

「取材先の店主さんがおしゃべりで、内容をまとめるのに苦労しました」

「30年以上も市内で過ごしているのに、知らなかった場所もあって新たな発見がありました」など、

取材時のエピソードや原稿執筆時の苦労を語り合いました。

この後、協力してくれた取材先に自分の手で届けに行きます。

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うるま市在住の杉田さん(左)とアラカキさん(右)。

本土出身の杉田さんは、浜比嘉島にあるホテル「413 はまひが Hotel&Cafe」を取材。

取材時は実際に宿泊し、自身が過ごされた内容が紙面に活かされています。

「(原稿は)読んだ人が『行きたい』と思えるか、内容に私情をはさんでいないかという点に注意しました」

と、原稿執筆時に心がけたことを教えてくれました。

取材先には、『できましたよ!』と勢いよく持って行くそうです!

泡盛メーカー「神村酒造 古酒蔵」を取材したアラカキさんは、

原稿をまとめるのに苦労したようですが、取材を含め全体を通して楽しめたご様子。

「『やっと完成しました! そして、ありがとうございました!』と持っていきたい」と嬉しそうにコメント。

「(今回の取材を機に)県外の友だちにも、神村酒造を知ってもらいたい」という気持ちが芽生えたそうです。

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およそ半年をかけて“うるま市らしさ”を見つめ、

楽しく、時には厳しく、初めての経験を重ねながら、うるま市の魅力を再認識した参加者たち。

その顔は、達成感に満ち溢れていました。

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奥付には、ライターデビューを果たした皆さんの名前が記されています。

24人が追い求めた“うるま市らしさ”、ぜひ、ご一読ください。

あなたの知らない“うるま市らしさ”が発見できるかもしれませんよ。

“うるま市らしさ”をデザイン d design travel WORKSHOP URUMA発行

「d design travel WORKSHOP URUMA」

配布場所/全国のD&DEPARTMENT、d47 design travel store

うるま市内配布場所/ビオスの丘、勝連城跡、丸一食品 塩屋店、おでん いこい、Restaurant B.B.R Patisserie R、

     古民家食堂 てぃーらぶい、gallery はらいそ、kainowa、津波三味線店、神村酒造 古酒蔵、cafe PIPINEO、NIWACAFE、

     うるまジェラート、瑠庵+島色、413 はまひが Hotel&Cafe、ホテルハーバー、ホテル浜比嘉島リゾート、ぬちまーす

http://www.d-department.com/jp/archives/sights/29520