優しい朝の陽射しと澄み切った空気に包まれながら、ヨガ体験はいかがですか?
ある日の早朝、前日まで雨や曇りが続いていたのが嘘だったように、
静雲の間から朝陽が顔を覗かせました。
その陽の光が海面に映し出され、
海中道路と交差するようにオレンジ色の道すじが現れます。
光は少しずつ遠くまで伸び…うるま市全体を優しく包み、朝を運びます。
そして、光はここ世界遺産・勝連城跡にも。
かつての城主・阿麻和利(あまわり)によって名を馳せた
琉球史に残る名城です。
オレンジ色の光をまとった城壁は、その輪郭を鮮明にし、普段とは一味違う印象に。
この神秘的な場所で「城(ぐすく)ヨガ」は行われています。
まずは、ヨガ講師のMASAKI(左)さん自らが参加者をお出迎え。
「おはようございます!」
早朝の静けさの中に響くMASAKIさんの元気な声に、
まぶたの重そうな参加者も自然と笑顔があふれます。
目の前にそびえる勝連城跡、
高台から見わたす中城湾(なかぐすくわん)、どこまでも続く広々とした空。
そんな自然や歴史のエネルギーを身体中で浴びながら、ヨガが始まりました。
まずは座った状態でリラックス。
呼吸をゆっくりと整え、時間の流れと自然の“音”に耳を傾けます。
MASAKIさんの優しい口調によって、さまざまなポーズへと導かれます。
流暢な英語も交えて教えてくれるので、外国人参加者もスムーズに身体を動かせます。
清涼感あふれる空気と辺り一面に広がる芝の香りで、
少しずつ気持ちは穏やかに。
心と身体を開放し、
太陽・大地・勝連城跡から降り注ぐパワーを受けます。
徐々に、負荷やバランス感覚を必要とするポーズへ。
ゆったりとした動きでも筋肉が刺激され、
内側から発せられる熱によって汗が肌をつたいます。
日頃の溜まったストレスも汗と一緒に絞り出しましょう。
体勢を起こして立ちのポーズ。
高い空を目指して、思いっきり両手を突き上げることで、
全身が目一杯伸びるのを感じます。
みなさん、真剣な面持ちですが、とても気持ちよさそう!
あら! こちらには、お母さんに負けじと子ども達もヨガポーズ。
そして、こちらでは、楽しそうな笑い声が。
お母さんたちの周りを元気に歩きまわったり、
草やトンボを相手に遊んでいます。
子どもたちの元気な声が響くのも、城ヨガならではですね。
さぁ、最後のポーズは、足を組んで、目を閉じて深呼吸。
呼吸と静寂…そして、自然の音を楽しみます。
「皆さんとヨガをできたことを嬉しく思います」と
感謝を述べたMASAKIさんへ温かい拍手が贈られ、
城ヨガは爽やかな汗とともに終了しました。
今回参加した、清水さん(左)と江本さん(右)はヨガの経験者。
「朝陽に照らされた勝連城跡が綺麗だった」
「虫の声や草の匂いが感じられ、自然との一体感が気持ち良かった」と
清々しい表情を見せました。
那覇市から参加した渡久地(とぐち)さん。
「野外でのヨガは一度経験があり、今回も楽しみでした」と
野外ヨガのファンになっている様子。
綺麗な朝陽を見られたことで、早起きも苦にならなかったそうです。
男性の参加者は松村さん(左)と村山さん(右)。
ヨガ講師によって教え方や考え方に違いがあるそうで、
初めて体験したMASAKIさんのヨガも「新鮮だった」と満足。
「草の匂いを嗅いだり、芝に触れることで童心にかえりました」と
自然との触れ合いに懐かしさを感じたそうです。
アメリカでヨガを学んだ講師のMASAKIさんは、
「ヨガを通して健康的なコミュニティを作りたい」と語ります。
「男性や子どもにも来て欲しい。子どもの笑い声が聞えるくらいがちょうど良いです」と
誰もが気軽に参加でき、情報交換の場となれるようにと励んでいます。
琉球の歴史が感じられる勝連城跡と、
ヨガのゆったりとした時間が重なり合う城ヨガ。
この地にしか流れない特別な時間の中で
心と体をリフレッシュしてみませんか?
「世界遺産で城YOGA in 勝連城跡」
会場/勝連城跡
料金/1,500円(2016年度特別価格)
持物/飲物、ヨガマット
電話/098-978-0077(うるま市観光物産協会)
開催日時/2016年 11月6日(日)・12月11日(日)9:00~10:00
2017年 1月8日(日)9:00~10:00
※小学生以下無料
※最小催行人数10人
※ヨガマットのレンタルは別途300円(要事前申し込み)
掲載日 2016年10月14日