海の色を思わせる水色と、ビビッドな太陽の赤、黄金の黄色。
なんとも不思議で鮮やかな色合いの魚の神輿。何だか分かりますか?
これは、旧暦3月3日に行われている、平安座島(へんざじま)の「浜下り(ハマウリ)」という、
海人(ウミンチュ:漁師)の安全祈願に使う神輿です。
かつてから海人(ウミンチュ:漁師)の多かったうるま市平安座島(へんざじま)では、
健康祈願だけでなく、航海安全祈願、五穀豊穣祈願の行事を行います。
旧暦3月3日は大潮の日。1年間で最も潮の満ち引きの大きく、海辺で潮干狩りを楽しむ家族連れの姿で賑わいます。

島の女性が代表として魚を銛(もり)で突き、
ノロと呼ばれる神事を司る女性へ献上する儀式「トゥダ・ヌ・イユー」が行われます。
その後、平安座島独特の行事、仮装行列が島の集落を練り歩く「ナンザモーイ」が始まります。
最近では、ひょっとこやアフロヘアなど、ユニークな仮装が見られます。

大きな魚の神輿を担いだ青年たちと仮装行列の一行は、
平安座島の東側の海にある「ナンザ岩」まで歩いていきます。
大潮なので歩いて渡れますが、普段は腰の辺りまで海に浸かることもあります。
岩の麓で神輿を下ろしナンザ岩の頂上までのぼり、健康祈願・航海安全祈願・五穀豊穣を祈願します。
その後、島の恵みの「もずく」や「たこ」を回してみんなで食べます。

ナンザ岩からみた平安座島はいつもと違う表情をみせ、行事を司る一行を包み込むように見守っているようです。

祈願を終えた島人たちは表情豊かに、三線の音に合わせて陽気に舞を踊ります。
島のおばぁも艶やかな衣装を羽織り、太鼓や手拍子で調子を合わせます。

うるま市自慢の獅子舞もカチカチと歯を合わせて周囲を盛り上げます。
そんな光景を眺めながら家族連れで「浜下り」を楽しむ姿が、地元の春の風物詩といえます。
「島嶼地域」と呼ばれる離島をはじめ、うるま市各地で伝統行事の奥深さを実感することが出来ます。
旧暦行事にあわせて旅のプランを立ててみるのもオススメです。

カラフルな魚の神輿で安全祈願!平安座島の浜下り

「平安座島の浜下り」

日時/2015年4月22日(水)13時~17時

場所/平安座島自治会館


平安座自治会

所在地/うるま市与那城平安座409-2

電話/098-977-8127

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