%e3%83%a1%e3%82%a4%e3%83%b3%e7%94%bb%e5%83%8f

勝連半島から海中道路を通り、浜比嘉大橋を渡ると辿り着く

周囲約7kmの島、浜比嘉島。

浜と比嘉の二つの集落により形成されるこの島は

昔から農業と漁業が盛んで、赤瓦屋根の家屋が静かに佇んでいます。

ゆったりとした時間が流れるこの島で、

美味しい創作料理はいかがですか?

161217mi0008

趣きのある集落を散策していると現れる、温かみのあるログハウスのような建物。

創作フレンチが味わえるレストラン「むいにー亭」です。

161217mi0074

161217mi0090

木の温もりを感じさせる店内は、

フランス料理からイメージする高い敷居を感じさせない落ち着いた雰囲気。

テーブルや椅子はすべてオーダーメイドと、お店造りにこだわっていますが、

意外にも一番こだわったのは床の高さでした。

161217mi0010

床を高くすることで

窓からは畑で作業する農家の様子を見ることができます。

「畑作業をしている生産者を見ながら料理をいただくお店は少ない。

生産者とお客さんを繋ぐレストラン、それが僕の理想だったんです」

と語るのはオーナーシェフの盛根良幸さん。

ただ料理を提供するだけではなく“生産者とお客さんの架け橋となる”

そんな粋なはからいがお店の設計からも伺えます。

161217mi0028

畑に囲まれたむいにー亭では、白身魚のムニエル、牛フィレ肉のステーキ、

県産豚ロースのグリル焼きなどをメインにしたコース料理を提供。

それらメニューの中で使用されているほとんどの野菜は、

なんと、盛根さんの自家栽培!

早朝からお店の裏にある自家農園に出向いて、丹精込めて育てた野菜はすべて無農薬です。

161217mi0066

幼少の頃に畑仕事を手伝っていた経験があり、

その後農業の勉強を重ねてきた盛根さん。

今ではニンニクやタマネギ、ゴーヤー、ヘチマ、水菜、レタス、ネギなど

種類豊富な野菜を栽培し、お店の料理で使用しています。

「土壌の質も良く農業の環境が整っているので、自分で作れるものは自分で作る。

その野菜を美味しいと言いながら食べてくれるお客さんの笑顔は

自分にとって一千万円くらいの価値があるんです(笑)」

161217mi0069

調理はもちろん、畑で育つ野菜の観察も楽しみのひとつ。

盛根さんに丁寧に育てられた野菜たちは浜比嘉島の大地でグングンと成長し、

美味しく調理される日を待ちわびています。

%e7%94%bb%e5%83%8f%ef%bc%91%e3%80%80

161217mi0048

また自家栽培以外でもうるま市で作られているズッキーニや花ブロッコリーなど

季節に合わせた野菜や、平敷屋(へしきや)漁港から仕入れた魚などを使って

ひらめきの創作料理を振舞うことも。

「自分が楽しいと思って作らないと美味しくならない。

“フランス料理”だと堅いイメージがあるが、自分の料理は“創作料理”と言っている。

地元の食材を使うのも自分の創作料理を身近に感じてほしいから」

と、地元食材に対する強いこだわりをみせます。

161217mi0082

盛根さんが地元・浜比嘉島で「むいにー亭」をオープンしたのは平成14年6月。

きっかけとなったのは、

これまで本島との行き来は船だった島に橋が架かったことでした。

「浜比嘉島を結ぶ橋ができたのをきっかけに戻ってきました。

ある日、かあちゃん(奥様)が『ここでお店をやりたいね』と言いだして…。

最初の頃は『商売するなんて難しいよ』と話をしていたけど

次第に本気でやってみようかなという気持ちに。それで家の横に店を建てました」

浜比嘉島に呼ばれるように戻り、島の良さを再確認したことから

「むいにー亭」は誕生したんですね。

161217mi0053

「またゆっくりしたい時にいらっしゃい」と

お店に来たお客さんに対して満面の笑みを浮かべ見送る盛根さん。

アットホームな温かさの中で、

シェフの優しい気持ちが詰まった“創作料理”に舌鼓を打つ。

そんな島の時間が流れる空間にみなさんも足を運んでみませんか。

畑で採れた無農薬野菜をお料理に。浜比嘉島の小さなレストラン「むいにー亭」

むいにー亭

所在地/うるま市勝連浜423-1

電話/098-977-8989

営業時間/ランチ 11:30~15:00、喫茶 15:00~17:00、ディナー 18:00~21:00(ディナーは予約制)

掲載日 2016年12月26日