「―琉球の魂、ここに、集う。―」を、キャッチフレーズに、

12月12日と13日、うるま市石川多目的ドームにて

「龍神の宴2015~うるま彩りの祭典~」が開催されました。

 

「龍神」とは、古くから琉球の人々が敬って崇拝してきた、水を司る龍の神。

その龍神を呼び起こすべく、

各地で活躍するアーティストや芸能団体などが太鼓や音楽に合わせて

舞踊などの創作パフォーマンスを繰り広げるイベントです。

独立イベントとしては3年目を迎える「龍神の宴」。

徐々に観客も増え、ゆっくりと楽しんでもらいたいという想いから、

今年は2日間の開催に。

また、お客様が増えるにつれ、出演者やスタッフの人数も増加。

初年度200人だった参加者も、今年は350人を数えるまでになりました。

 

そんな大勢の出演者、スタッフを束ねるのは、企画・総合プロデューサーの具志堅さん。

「今年は2日間開催が大きな目標だったので、当日を迎えることができて嬉しい」

と、本番前の緊張もよそに、笑顔がこぼれます。

そして、「お客様がたくさん来てくれて、楽しんでくれれば大満足!

楽しんでもらえるよう精いっぱい頑張ります!」

と力強い言葉が漏れました。

 

そして、「龍神の宴」を語る上では忘れてはならない存在が

「太陽風オーケストラ」の皆さん。

第1回からバックバンドとして出演し、

さまざまなアーティストのパフォーマンスを支えるバックミュージックを奏でてきた、

まさに「龍神の宴」の屋台骨です。

 

太陽風オーケストラで和太鼓を担当する仲宗根さんは、

「出演者の、この舞台にかける熱い想いは見ていて感動します。

このイベントは照明、音、演出、パフォーマンス、

すべてが1つになって出来上がっているもの。

ライブだからこそ味わえる感動を、ぜひ、この場に来て体感してほしい」

とコメント。まさに、「龍神の宴」の醍醐味ですね。

また、「いい舞台をやりたいという演者さんやスタッフの気持ちに応えるため、

そして、演者さんが最高のパフォーマンスができるよう、

僕等も協力して、最高の舞台を作り上げていきたい」と今回も気合十分です。

 

「龍神の宴」のテーマソングを歌う日出克さんは、言わずと知れた大物アーティスト。

「自分の音楽をたくさんの出演者と一緒に演奏することができるので、

そういったコラボを楽しみたい。

また、来ていただいたお客様にも、ここでしか見られないコラボを楽しんでもらいたい」

と思いを口にしました。

 

当日は18時30分の開演を前に、17時からプレイベントがスタート。

プレイベントとは言え、舞台上のパフォーマンスは本番にも負けず劣らずの大迫力!

具志堅さんも鋭い眼差しでステージを見つめます。

 

 

 

中でも圧倒させたのは、

世界エイサー大会3連覇の偉業を達成した「創作芸団レキオス」と、

2015年黄金太鼓賞受賞の「鼓衆若太陽」の共演!

まさに、このイベントならではのコラボレーションです。

この“タッグ”には、観客からも大歓声が上がっていました。

さぁ、いよいよ「龍神の宴2015~うるま彩りの祭典~」の開幕です。

360度客席に囲まれた中央ステージで、

今年はどんなドラマが展開されるのでしょうか…。

 

 

 

照明が落とされ、淡いレーザーが会場全体を走り抜けると、一気に幻想的な雰囲気に。

何とも言えない雰囲気の中、しゃかりのチアキさんによる透き通った歌声と、

太陽風オーケストラの穏やかな演奏でスタートしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歌やエイサー、舞踊、獅子や龍神の舞などの琉球伝統芸能に、

レーザーや炎、音楽などの演出によって力強さと煌びやかさが加えられ、

観る者を感動させ続けます。

 

 

 

華やかな舞台の裏では、次の出演者たちが緊張の面持ちで出番待ち。

寒さで堅くならないように、身体を動かして振付を確認する人、

仲間と談笑して緊張をほぐす人などさまざま。

龍も自分の出番を、首をなが~くして待っているご様子です。

 

普段は闘牛が通るこの道。

今宵は、この道に染み付いた闘牛たちの闘志を受け取って、

出演者たちがステージに向かいます。

 

一方、出番を終えた出演者たちはホッと一安心。思わず笑顔もこぼれます。

緊張からの解放か、涙ぐんでいる子もちらほら。

ここにも、たくさんのドラマが溢れています。

 

 

 

 

ステージはクライマックスに向け、盛り上がりは最高潮!

出演者が一堂に会し、日出克さん、平良こずえさんの歌や

横目大通さんの三線でコラボレーション。

アンコールを含む4曲がクライマックスで披露され、

鳴りやまない拍手の中で「龍神の宴2015~うるま彩りの祭典~」は幕を閉じました。

 

ステージ裏では出演者たちが、ハグを交わしたり記念撮影をしていたり。

やり遂げた達成感が、こちらにも伝わってきます。

 

司会のくだかまりさんとデビッド・シェーンさんは、最初のオープニングから涙したそう。

毎回司会を担当するデビッドさんは、

「ずっと参加させていただいているけど、毎回感動する。次回も楽しみ!」と大満足。

今回が初司会で「龍神の宴」を観るのも初めてというくだかさんは、

「鳥肌が止まりませんでした。涙をこらえるのも必死で…。

うるま市が誇る一大イベントだと思います。

もう誰に聞かれてもうるま市の魅力は『龍神の宴』だと胸を張って言います!」

と、すっかり虜になったようです。

 

具志堅さんは開演前と比べると、どこか表情は穏やかに。

「ホッとしました。1年がかりで作ってきた舞台なので。

ヴァイオリニストのARIAさんからは、

『こんな曲作ったから、今度の【龍神の宴】で使わせてほしい』と言われたり。

スタッフも出演者も、ここを目標にして努力を積み重ねて、試行錯誤してきた。

その1年間が形にできて良かった」。

心の底から次々と溢れ出てくる感情を、矢継ぎ早に言葉にしているといった様子。

興奮がこちらまで伝わってきます。

「長く継続してうるま市を代表するようなイベントにしていきたい。

もうすでに頭は次のことを考えています。

とりあえずこの後は打ち上げで盛り上がってきます!」

と、勢いはとどまるところを知りません。

 

うるま市に集った、素晴らしいスタッフと出演者の皆さん。

「うるま市を良くしたい、お客様を楽しませたい、

そして琉球の伝統文化、琉球の魂を伝え、守っていきたい」

という強い想いがそれぞれにあるからこそ、

素晴らしいステージが作り上げられています。

年を追うごとに、パワーアップしていく「龍神の宴」。

一年に一度の、貴重な、そして、尊い『うるま時間』です。

琉球の魂がうるま市に集う「龍神の宴2015~うるま彩りの祭典~」の2日間

龍神の宴2015 ~うるま 彩りの祭典~

開催日時/2015年12月12日(土)・13(日)

会場/うるま市石川多目的ドーム(全天候型闘牛場)

http://ryujinnoutage.com/