トップ

うるま市栄野比(えのび)にある

コーヒーショップ・Tettoh Coffee(テットウコーヒー)。

2015年の3月にオープンしたこの店は、

エチオピアやグアテマラ、ブラジルなど、

6カ国から仕入れたコーヒー豆を販売しています。

_D613186_SL

この店を経営するのは、石川智史さん・亜紀乃さん夫妻。

智史さんが25歳の頃、沖縄市のある店で一杯のコーヒーに出会います。

香味が舌の裏側や喉奥、鼻先まで広がり、

酸味や甘味を超えたコーヒー果実のうま味・風味が

口の中で半日以上持続するという“格”の違いに衝撃を受けます。

それからは、その店のマスターを目標とし、味を超えるため、

焙煎士(コーヒー豆を焙煎する職業)を目指すことに。

焙煎士としてイタリアンの店に就き、

そこで奥さんの亜紀乃さんと出会いました。

Tettoh Coffeeの原点です。

_D613135_SL

「那覇での出店も考えましたが、

遠くから足を運ぶくらい良いものを作らない限り、

続けていけないだろう」と考えた智史さん。

品質に妥協はしないが、敷居が高い店ではなく、

老若男女、誰でも気軽に立ち寄れる

店づくりを目指して物件を探します。

ある日、うるま市で鉄塔を見上げた瞬間、

鉄塔をモチーフにしたロゴが浮かび、Tettoh Coffeeが誕生しました。

ちなみに、鉄塔のロゴ上にある3粒のコーヒー豆は、

亜紀乃さんのアイデア。

_D613136_SL

_D613147_SL

店内を見渡すと、大きな焙煎機が目に留りますが、

少し変わった形の水出しコーヒーの器具が。

お客様からもらったボトルを組み合わせて制作した器具は

底の部分をカットして水を入れやすくしたり、

先端にコックを付けて、水の落ちる量を調整出来たりと、手作り感満載!

コーヒーの粉と水の打点の距離、その速さ、

フィルターの種類、水の種類など…

試行錯誤を重ね、2カ月の月日を費やして

オリジナルの水出しコーヒー器を完成させました。

_D613177_SL

抽出までに約5時間を掛けるという水出しコーヒーは、

抽出後、コーヒーの風味をまろやかにするために、

真空状態にして冷蔵庫で丸1日寝かせています。

試作の段階でアイスコーヒーを飲みながらドライブしたものの、

通常の濃さだと沖縄の日差しの強さや景色のインパクトに

負けてしまうと感じたそう。

30分~1時間、飲み終えるころの味わいが

沖縄の雰囲気と素直に溶け込むよう、味を濃いめに仕上げています。

_D613194_SL

コーヒー豆は、お客様に個性を明確に説明できるものを選び、

うま味・甘味を持ち合わせた豆だけを取り扱っています。

コーヒーを引き立てる素朴な味の亜紀乃さん手作りの菓子も並び、

イートインも可能です。

 

_D613224_SL

コーヒー豆の購入をもっと気軽に

身近な存在にするため、配達も行っています。

「自転車は環境にも優しいのでコーヒーメッセンジャーが

街中を駆け回ったら素敵だなと…」

これまで往復80kmの配達もありました。

「200g以上の注文さえ頂ければ、どこへでもお届けします」と微笑む。

_D613191_SL

年内には、うるま市内の今より少し大きな店に移転予定で、

新たな焙煎法における味の創造や

コーヒーを軸とした空間の多様性と可能性に挑戦し、

お客様やコーヒー生産者にも喜ばれる店づくりを目指します。

そして、コーヒー豆の生産者が貧困や環境汚染に苦しむ現状に触れ、

「将来的には原産地と直接、取引きを行いたい。

それが出来るようになりたい…というかなる!」

と力強い志を秘めていました。

その志を胸に、今日も自転車でコーヒーを届けに行きます。

_D613131_SL

コーヒーメッセンジャーが街中を駆け回るTettoh Coffee

Tettoh Coffee

所在地/沖縄県うるま市栄野比717

電話/098-989-3803

営業時間/8:00~18:00

定休日/日曜日、第4月曜日

掲載日 2016年7月8日