うるま市平良川にある「津波三味線店」。

戦後から現在に至るまで、70年近く楽器類を製造販売し、沖縄の伝統芸能を支えている専門店です。

職人の作業風景を間近に見ることができる、そんな貴重な体験ができるのもこの店ならでは。

三味線、エイサーの太鼓類、琉装の反物をはじめ、お土産としても喜ばれそうなカンカラ三線も並び、

店内は色とりどりの楽器や道具で溢れています。まさに、見ているだけでもワクワク。

 

 

この日は運良く、三味線の材料となるヘビの皮を裁断する作業を見ることができました。

全長が5~6メートルにおよぶ、インドニシキヘビの皮。

現在はベトナムから輸入しているものがほとんどで、この一匹分の皮から三味線が4~5丁作られます。

尻尾よりも頭に近い部分ほど質が良く、模様もきれいで良い音が出るそうです。

切り分けられた皮は、その後、水につけて柔らかくし、伸ばしながら胴の部分に張り付けていきます。

そして、胴の部分に棹を組み合わせ、角度の調整をします。

その角度が、ほんの少しズレてしまうだけで全く違う音になってしまうとのこと。

ひとつひとつの細やかな工程を丁寧にこなしていく職人たちの手業から、上質の音を紡ぐ三味線が誕生します。

二代目の現店主・津波清一さんは、

伝統芸能を気軽に楽しく始められるものとして、若い人や県外の人にも三味線を普及させていきたい。

もっともっと沖縄の芸能の底辺を上げていきたいと話してくれました。

店頭に並ぶ丹精込めて作られた、自慢の三味線の数々。

うるま市はエイサーをはじめとする伝統芸能が、色濃く残る地域として知られています。

店を訪れる客層は、子どもからお年寄りまでと幅広く、最近では県外からの注文や海外のお客さんも多いとか。

沖縄の伝統芸能は、次の世代、そしてまた次の世代へと確実に引き継がれていくことでしょう。

楽しみながら沖縄の伝統芸能に触れることができる、「津波三味線店」へ是非足を運んでみてください。

琉球芸能を支え続ける創業67年の老舗 津波三味線店

津波三味線店

所在地/うるま字平良川184-1

電話/098-973-3997

営業時間/AM11:00~PM7:00

定休日/日曜日

http://www.34ten.com