旅先で意外な郷土料理に驚くこと、ありませんか?

もしかしたら、沖縄におけるヤギ料理もそのひとつかも知れません。

「ファンになるとやみつきになる」、と言われるヤギ料理ですが、

結構クセがあるもの。

そんなヤギ料理を、

「もっと食べやすく、なじみのある料理にしていこう!」と

奮闘中なのが、

沖縄自動車道石川インターチェンジを降りて

車で10分程走ったところにある

「やぎとそば 太陽」。

「ヤギが苦手な人でも食べられるような料理を開発したい」と

うるま市出身のオーナー・仲西洋陽さんの挑戦が始まりました。

もともとは趣味で飼っていたヤギの小屋を増築して頭数を増やし、

餌にコーンやハーブ、もろみかすを与えるなどの工夫を重ねることで、

ヤギ特有の臭いを減らし、柔らかい肉質を実現。

その努力が実り「沖縄のガチでうまい料理を決めよう」

という食イベント「ガチめしグランプリ」で2連覇という結果につながりました。

こちらがガチめしグランプリの初代グランプリ「やぎラーメン」。

チャーシューの代わりにヤギ肉を乗せたラーメンは、

鰹出汁が利いたあっさりスープが決め手。

トッピングのヨモギの香りが、食べ進めるうちにスープに溶けて、

食べ進めるにつれて、味に変化が生じてきます。

続いては第2回グランプリを受賞した「やぎボロネーゼ」。

麺は沖縄そばの製麺所で作った、太陽オリジナル麺。

もちっとした麺に、2~3日かけて煮込むという

たっぷりのトマトの酸味とコンビーフ状にほぐしたヤギ肉のソースが絡み合う一品。

「食べやすく、でもトマトに負けないように、

ヤギ肉の良さを出さないといけないので、

開発時には何度も失敗しましたよ。ヤギ好きの会の仲間に何度も試食してもらって、

やっとOKが出たんです」と、にこやかに振り返る仲西さん。

ヤギの血を炒め水分を飛ばして作る料理「血イリチー」は、

隠し味に大根が使われていて、さっぱりといただけます。

「ヤギといったら汁物というイメージがありますが、

様々なアレンジで食べる創作料理にも力を入れ、

ヤギの食文化を沖縄から、県外そして世界へと広げていきたい」と

これから広がる未来への思いを語る仲西さん。

その目は優しく、けれど力強く前を向いています。

目標はヤギ料理がもっとメジャーになって、

牛肉のように肉質にランクがつけられることだそう。

近い将来、「A5ランク松阪牛」のように

「A5ランク太陽ヤギ」と冠の付いたお肉が流通する日が来るかもしれませんね。

 

太陽の昇るうるま市で明るい笑顔に包まれる「やぎとそば 太陽」

やぎとそば 太陽

所在地/沖縄県うるま市石川2-10-18

電話/098-965-3133

営業時間/ランチタイム11:00~15:00(ラストオーダー14:30)

ディナータイム17:30~24:00(ラストオーダー23:00、売切れ次第終了の場合あり)

定休日/不定休

やぎとそば太陽ホームページ

掲載日 2017年11月10日